コラボカフェに行ってきた

※いまさら桃源郷ラビリンスの話題を蒸し返します
※今回は褒める話もありません


懲りもせず行ってきましたよ、古民家カフェ桃源郷
結論から言いますと、舞台だけが不思議な力によってクソつまんない作品になってしまったのではなく、桃源郷ラビリンスというプロジェクトそのものがちょろい客からちょろい金をむしり取ってやろうぜ!みたいな考え方からスタートしたのかなあという感想を抱きました。
もうわざわざコラボカフェなんか行く気力もない人がほとんどかもしれないんですけど、前回の続きとしてとりあえずこんな感じだったよという報告をさせてください。

舞台を見た感想はこちら

2.5舞台がやってくる - なにがなんだか

からどうぞ。
岡山県民なので地元が舞台の作品だ~楽しみだな~というスタンスで見に行って見事に期待を裏切られたという内容です。

 

実際にお店に行ったのはGW前半のまだ平成だった頃なんですが、色々あってエントリを書く前に自分の頭の中でこね回す時間が長く、無駄に話が長くなってますがお付き合いください。

 

前置きが長くなりましたが、結局何がしたいのかわからなかったなあ、作品の名前や俳優の名前さえあればありがたがって金を出すちょろい客しかいねえと思われているんだろうなあ、と感じた理由の話をします。

 

桃源郷ラビリンスという作品、あるいは古民家カフェ桃源郷には明確な目的があります。
・古民家カフェ桃源郷を「聖地化」
・今までに無い新しい切り口で桃太郎を日本全国・世界に向けてアピール
(古民家カフェ桃源郷運営 株式会社桃源郷HPより  http://tougen-kyo.com/company.php

 

「聖地」という言葉の解釈としてはいろいろあると思いますが今回は「カフェを一番の目的地に岡山に来ること」ということにしたいと思います。古民家カフェ桃源郷に行くついでに岡山城や後楽園に行こうかな、というプランの立て方ですね。
「桃太郎をアピール」については具体的な意図がよくわからないけど㈱桃源郷が地元岡山とカフェのある表町商店街の活性化を謳っているので地域振興・観光客を増やすくらいの意味合いで解釈しています。

 

この2点の目的を踏まえて小説・舞台「桃源郷ラビリンス」コラボカフェをしよう!と考えたときに想定する客層をざっくりと4パターンに分けてみました。
1.桃源郷ラビリンスを知らない岡山の人
2.桃源郷ラビリンスを知らない岡山以外の人
3.桃源郷ラビリンスを知ってる岡山の人
4.桃源郷ラビリンスを知ってる岡山以外の人

「聖地化」の基準としての桃源郷ラビリンスの認知度、「日本全国・世界に向けてアピール」の基準としてのエリア設定の2点ですね。
「岡山の人」という言葉については、岡山県内でも県北の方だと遠くて高頻度で行けない、香川など県外だけど気軽に行けるというパターンがありそうなので、岡山市中心部が生活圏内にあり毎週末でも行ける人くらいの想定をしています。

 

という前提のもと、各グループをメインターゲットにした時の話をしていきます。

 

1.桃源郷ラビリンスを知らない岡山の人
2 .桃源郷ラビリンスを知らない岡山以外の人
まず「聖地化」の目標を果たしていないグループ。
実際に店に行ったらこのパターンの人ばかりでした。
判断の具体的な基準は、店内やレジ前に置かれた桃源郷ラビリンスグッズに対して「これは何?」と店員さんに尋ねること、コラボカフェメニューを頼まないことです。
というか1時間くらい店にいたけどコラボメニュー頼んでたの私だけだったし、TwitterInstagramで検索してもコラボメニューを頼んでいない投稿ばっかりなので圧倒的にこの層が厚いと考えられます。
「聖地化」という観点で考えるとこの人たちの目的はカフェ桃源郷ではなく付近にある別のものなので、コラボしてようがしてまいがそこに飲食店があれば来店はするわけで未達成。
「アピール」については地域振興の面で考えると「聖地化」と同じでカフェがなくても他の観光地目当てで来ているのでカフェ自体が達成の理由ではありません。
また桃源郷ラビリンスの認知度を上げるという観点だと達成しているけど、そうなると作品をきっかけに岡山に来てほしいという目的と手段が入れ替わっているのでイマイチ説明がつながりません。
どんなに長くても2時間というような来店がきっかけで桃源郷ラビリンスにハマりこれからも定期的にカフェにやってくるという予想も難しく、この層をメインの客層として狙っていると言うのなら原作本の貸し出しよりるるぶとかことりっぷとか貸し出した方が観光の拠点として喜ばれそうですね。


3.桃源郷ラビリンスを知ってる岡山の人
ここからはカフェ桃源郷が動機で来店した人のグループです。
カフェ運営としては定期的に来店して収益になる地元民が一番ありがたいかと思うんですが、このグループに対しては「聖地化」も「アピール」もあんまり関係ないんですよね。いつでも来れる特別でもない場所だし、桃太郎を知らない人が来る方が珍しい。生活拠点が近くにあるので観光収入としての外貨を落としていくこともあまりない。
期待するとしたら気軽に来れる理を生かしてSNSで定期的にツイートすることで宣伝効果…とか利点をいろいろ考えたんですが、実際にSNS見ると宣伝効果と言うほどツイートが見つからないんですよね。オタクは鍵垢が多いから…。
だからこの層をメインとして狙っているというのなら古民家カフェ桃源郷の目的も特徴もなくなってしまい、あのあたりに無数にあるおしゃれなカフェとの差がなくなります。むしろコラボを謳ってる分高くなった単価と、商店街のちょっと奥の方という立地で負ける。


4.桃源郷ラビリンスを知ってる岡山以外の人
要するに4月に遠征をして舞台を見に来た層のことですね。
「聖地化」「アピール」のどちらの観点でも一番来てほしい層でもあります。
しかしまずこの層はこの店に来ない。
なぜなら舞台が面白くなかったから。
どのように面白くなかったかは冒頭に触れたので割愛します。
「聖地化」の観点で言うとこの層がコラボカフェメニューを頼み、特典コースター欲しさに大量のコラボドリンクを頼み、来店をSNSで拡散するはずでした。
しかしオタクはつまらなかった舞台の、応援している役者が店にいるわけでもない、ただのコラボカフェにわざわざ遠征なんてしません。推しが出ている他の作品を見に行ったり、そのために別の土地に遠征したり忙しいからです。
ましてやこの作品に対しては推しを人質に取った岡山を嫌いになった、とまで言われています。
というわけで「聖地」ではあるかもしれないけれど実際に人を引き寄せる力がないので目的未達成。
「日本・世界へ向けてアピール」については、前回のエントリの最後にちょこっと書いたんですけど、桃源郷ラビリンスを通して岡山がそういう荒稼ぎをしたい悪い運営がいる土地っていうアピールはできたと思います。少なくとも私の周りでは桃源郷ラビリンス目当てで岡山に行こうという人はもういない。でもそれって地域振興や観光客を増やすという観点で言うとマイナスにもほどがあるマイナスですよね。
この層をメインに取り込めれば安泰だったのに、舞台がああだったばっかりにメインターゲットから愛想を尽かされてしまった。
別にこの4の層の人たちが居なくても1~3の層の人たちがお客として来てくれるから大丈夫だよ!と思っているなら、もう一度自分が書いた企業理念を見返してほしい。自社の存在意義を見失っているから。


というわけで長くなりましたが、あんまり顧客層とか深く考えずにすでにある2.5次元作品の上っ面だけ真似したせいで、コラボカフェである目的を見失ってない?という感想でした。
そもそも舞台の公演期間中なのに営業時間が大幅に短縮されたり入場規制もしてなくて大行列ができたりしてかなり不平不満が出てたので、桃源郷ラビリンスを見た人がメインの顧客層だって予想出来てるかもわからないんですけど。


冒頭にも紹介しました前回の舞台感想ブログの補強としてのエントリなので、桃源郷ラビリンスというプロジェクトを通して本当に地域振興したいのか!?これだけ観光に来ている層を馬鹿にしているのに!?という観点がメインでした。
マーケティング等を勉強したこともないので分類なんかでトンチンカンなことを言っていても大目に見ていただけると助かります。

飲食業に勤めた経験や他作品のコラボカフェに行った経験はないので、レジ操作がわからない店員、客席の店員A「日替わり小鉢は選べて…」カウンターの店員B「選べないよ!(大声)」、ふたりぶんの茶碗にご飯をよそうが片方がちょっと多かったのかしゃもじでちょっとすくってもう片方に移し替え、お客さんを店の奥に通してから席が空いてないことがわかりその場でテーブルを片付ける間店のまんなかで突っ立ってるお客さん、底のシロップを飲んだらあとは無味の炭酸水になるコラボドリンク、GW前半にも関わらずドリンク頼んだらついてくるはずのキャラ名を冠したトレーディング要素ありのクッキーが品切れでその辺で買えるきびだんごに変更されている等がアリなのかナシなのか判断しづらかったので本文では触れないことにしました。
あと、実際にどれくらい桃源郷ラビリンス目当ての客が来ているかも聞きそびれたので、もし今後行く人がいればその辺を見てきてレポしてもらえると嬉しいな~と思います。多分もう行かないので。